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当科の特徴


乳癌患者さんの現状日本では高齢初産、閉経年齢の上昇、食生活の欧米化などの影響にて乳癌罹患率は年々上昇しています。最近では毎年、約4万人(女性の25人に1人)の方が新規に乳癌にかかっており、女性の罹患する癌の第一位となっています。

当院の診療体制、乳癌検診 当科では乳癌の診療は主に診断・化学療法を行っており、手術などの治療は乳癌専門の病院に御紹介しております。 当院では乳癌診療ガイドラインや国内外で発表された最新のデータに沿って、検診マンモグラフィ読影認定医2名を中心として、4名の外科医(うち日本外科学会専門医 3名)が診療を行っています。 まず、「乳がん検診」は月・火・木・金曜日午後に受け付けています。2020年4月より原則的に予約制とさせていただきますが、初めての方やこれまで予約を取らずに検診を受けられていた方は、一度"予約なし"で検診を受けていただき、次回の予約を取っていただきます。予約なしでも検診は可能ですが、予約の患者さんが優先となりますのでお待たせすることが予想されます。あらかじめご了承ください。週に2回カンファレンスを行い、治療方針についてチームで検討を行っています。当院はマンモグラフィ精度管理中央委員会よりマンモグラフィ検診施設としてA認定を受けています。
『 乳がん検診 』の受付方法の変更について!

診 断視触診、マンモグラフィ、エコーの検査を行い、病変が疑われる場合はさらに穿刺吸引細胞診、針生検を行い確定診断を得ています。乳癌と診断された後、乳腺内の病変の広がりを調べるためMRI検査を、全身の病変の広がりを調べるためCT検査を行います。さらに当院には設備がないため行う事はできませんが、骨シンチ検査やPET検査を行うこともあります。検査結果を踏まえて患者さんと治療方針を相談します。

治 療乳癌の治療は手術療法・薬物療法・放射線療法を組み合わせて行う事が多く、手術のみでは完結しない事がほとんどです。当科では乳癌の診療は主に診断や化学療法を行っており、手術などの治療は乳癌専門の病院に御紹介しております。また、当院には放射線治療装置がないため、放射線治療は行えませんので九州大学病院や福岡和白病院などの他施設で受けて頂いています。手術術式は胸筋温存乳房切除術と乳房温存手術に大別されます。胸筋温存乳房切除術では乳房を全切除します。一方、乳房温存手術では乳房の部分切除術(腫瘍とその周囲の切除)を行い、術後に放射線療法を追加します。腋窩(わきの下)リンパ節郭清においては、センチネルリンパ節生検を積極的に行っています。センチネルリンパ節とは領域リンパ節の中で癌が最初に転移するリンパ節で、見張り番リンパ節ともいわれています。術中に色素法によるセンチネルリンパ節生検を行い、転移がなければ腋窩リンパ節の転移の可能性も低いため、腋窩リンパ節郭清は施行しない方針です。このことにより患側上肢のリンパ浮腫や運動制限の発生頻度の低下が期待できます。
乳癌では手術後の補助療法が重要です。乳癌は乳房のみの疾患というよりも、早い時期から全身の疾患と考えられております。局所的治療である手術に加えて、内分泌療法(ホルモン療法)や化学療法による全身的治療が再発・転移の予防に大切となります。当院ではガイドラインの指針に沿って術後補助療法を行っています。ホルモン受容体陽性の場合は閉経前では抗エストロゲン剤や卵巣機能を抑制するLH・RHアナログ、閉経後ではアロマターゼ阻害剤による内分泌療法(ホルモン療法)を行っています。再発や転移のリスクが高い場合はアントラサイクリン系薬剤やタキサン系薬剤を用いた化学療法を行っています。また、腫瘍増殖遺伝子のHER2タンパクが強陽性の場合は、分子標的治療(ハーセプチン)も積極的に行っています。これらの治療により、高い再発抑制効果が期待できます。また、近年は一定の条件を満たせば遺伝検査なども保険適応となっており治療の幅はより拡がっています。残念ながら当院で全ての検査や治療が行えるわけではありませんので、そのような治療が考慮される場合は九州大学病院などの高度機能病院へご紹介いたします。
その他、腫瘍が大きい場合、リンパ節転移がある場合、皮膚や筋肉に浸潤している場合や炎症性乳癌の場合は化学療法を術前に行うこともあります。また、進行再発乳癌に対する治療も積極的に行っています。

セカンドオピニオン当院ではセカンドオピニオン外来は開設していませんが、通常の外来診療で対応させていただいております。また、当院からセカンドオピニオン希望で他院を受診される場合は、当院での検査結果・経過をすべて開示いたします。


「乳がん検診無料クーポン券」の取り扱いについて当院は、福岡市乳がん検診無料クーポン券での検診を行っています。 「医事課・新患受付」で「乳がん検診申込書」に記入後、検診を受けることになります。
次に、乳癌および乳腺疾患の診療体制についてです。検診以外の乳腺に関する診療のことを指します。こちらも初診は予約なしで構いませんが、2回目以降は基本的に予約制となります。診察の終わりに各担当医の予約日で次回の診療予約を取っていただきます。当院は日本乳癌学会の選定する関連施設の認定を受けています。
 


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